今回ご紹介するのは熱田です。「熱田」と聞くと、ほとんどの方が「熱田神宮」を思い浮かべるのではないでしょうか?今回は、熱田神宮のある名古屋市熱田区について深掘りして行きたいと思います!
熱田とは

名古屋市熱田区は、熱田神宮の門前町であり、東海道の熱田宿としても栄えてきた街です。東海道新幹線の名古屋駅から南にある地域で、JR熱田駅や金山駅、名鉄神宮前駅があり、交通の便が良いエリアです。名古屋南部の副都心として発展しています。
熱田宿

江戸の日本橋から数えて41番目の宿場町です。熱田神宮の門前町でもあったため、「宮宿」とも呼ばれていました。東海道最大の宿場町で、人口は1万人以上であったそうです。また、次の桑名宿までは海路であったため、港町としても機能していました。桑名宿まで約27km(当時の単位で「七里」)であったため、「七里の渡し」とも呼ばれていました。
熱田神宮

1900年以上の歴史を持つ神社です。
熱田神宮の始まりは、三種の神器の1つである草彅神剣(くさなぎのみつるぎ)を御神体として祀ったことにあります。以来、伊勢神宮に次ぐ格別に尊い神社として崇敬されてきました。
御祭神は熱田大神であり、熱田大神は草薙神剣をご神体としている天照大神のことです。
熱田神宮の境内には、本宮、別宮1社、摂社8社、末社19社、境外に摂社4社、末社12社の計45社が祀られています。摂社や末社は本殿の御神祭とゆかりの深い神々を祀っている神社です。

神社の規模としては、本宮・別宮>摂社>末社といったイメージだよ!
<補足>御祭神・御神体の違い
御祭神
神社で祀られる神様のことです。神社では複数の神様が祀られていることが多く、その中でも中心的に祀られている神様を「主祭神」、主祭神と縁のある神様を「配祀神」(はいししん)、それ以外に一緒に祀られている神様を「相殿神」(あいどのしん)と呼びます。例外として、神道と仏教の融合によって生み出された神様を「勧請神」(かんじょうしん)と呼びます。
御神体
神社で祀った依代(よりしろ:神様が宿り降臨する場所・もの)です。山、樹木、石、鏡、剣など様々あります。御神体は神聖なもので本殿の奥に祀られているため、誰も見ることはできません。
<補足>三種の神器


日本書紀では、草薙神剣、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、八咫鏡(やたのかがみ)の3つとされています。それぞれ、草薙神剣は熱田神宮、八尺瓊勾玉は皇居宮中、八咫鏡は伊勢神宮に鎮座しています。歴代天皇は三種の神器を継承し、それが天皇である証とされています。
ひつまぶし


愛知県の郷土料理であり、焼き上げた鰻の蒲焼を刻んで、おひつに乗せた料理です。
一般的には調理した鰻の切れ端をまかないとして食べたことが起源とされています。
別の説としては、ひつまぶしの名店「あつた蓬莱軒」の出前として、鰻丼を提供したところ鰻ばかり先に取ってしまい、ご飯だけが残ってしまったため、鰻を刻んでご飯と混ぜて提供したことが始まりとも言われています。
あつた蓬莱軒
明治6年に熱田宿に料亭として創業しました。当時は鰻の蒲焼と鶏のかしわが名物であったそうです。料亭ではありますが、出前がとても多く、丼で鰻丼を提供していました。しかし、丼が割れてしまうことから、おひつに数人分の鰻丼を入れて提供し、さらに、鰻ばかり先に取られご飯が残ってしまうことから、鰻を刻んでご飯と混ぜて提供しました。大きなおひつで鰻とご飯を混ぜる(まぶす)ことから、「ひつまぶし」と呼ばれるようになりました。また、あつた蓬莱軒は「ひつまぶし」を登録商標にしています。



熱田神宮の近くに店舗があるので、お参りした後に食べてみては?
ひつまぶしの食べ方
ひつまぶしは4回に分けて楽しむことができます。
- そのまま鰻丼としていただく
- 薬味(ネギ、わさび、のり)を加えていただく
- 薬味を乗せお茶漬けとしていただく
- お好みの食べ方でいただく



山椒をかけて食べるのも美味しいので、4パターン違った食べ方もおすすめだよ!


守口漬


守口漬は、愛知県尾張地方を代表する漬物で、ギネス世界記録にも認定された世界一長い大根「守口大根」を使用しています。守口大根を原料とした奈良漬の一種です。
歴史は古く、1586年の文献に記載されています。江戸時代以前は大阪の守口付近で栽培されていたそうですが、現在ではほとんど岐阜と愛知で栽培されています。
守口大根は繊維質がとても多いので、一般的な食材としては使用されず、漬物用として利用されています。


まとめ
ここまで熱田について深掘りしてきましたが、熱田神宮や熱田宿を中心として栄えた地域であることがわかりました。熱田神宮やひつまぶしは全国的にも知名度があり、とても熱いスポットであると思いました。名古屋旅行で訪れた際には熱田に行ってみてはいかがでしょうか?


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